2012年7月15日日曜日

副腎疲労症候群(アドレナル・ファティーグ)5

健康診断で全てが正常値であることが健康であると誤解していませんか?健康と病気は白黒ではありません。グレ-ゾーンがあるのです。副腎疲労はグレーゾーンの典型的な状態といえるでしょう。 

Dr.Michikoの副腎疲労症候群シリーズの続きです。


副腎が強い人は、ほとんど食べなくても血糖値を下げることなく長時間元気に動き回ることができます。私はカイロプラクティックの勉強をしていて忙しかった頃、夕方になると必ず頭痛がしたり、忙しい生活から解放され休みに入る度にアレルギー性鼻炎になったりと、色々な副腎疲労のサインが出ていました。しかし、定期的なカイロプラクティックの矯正と、酵素栄養学に基づいた食事法とエンザイムサプリメントの利用を通し、以前からの課題であったタンパク質・脂質の消化力をここ数年でメキメキ上げ、エネルギーの持続が可能になり、忙しい時には水だけでも昼まで問題なく過ごせるようになっていた私は、かなり副腎に自信がつき、「妊娠中は普段よりも副腎に負担がかかる」ということは知っていながら、自分の妊娠がわかってからも結構調子にのっていました(笑)。


妊娠がわかってすぐにミズーリ州で学会があり、元々は飛行機で行く予定にしていたのですが、放射能を浴びるのは避けたいということで、一人で2日かけての20時間ドライブを決行。結果・・・副腎が一気に弱りました・・・。運転中って、意識してなくてもすごく緊張しているんですよね。そのストレスで相当な負担を副腎にかけてしまったのでしょう。学会の初日、低血糖からか低血圧からか、立っていられなくなってびっくりしました。それから数日間、特に午前中パワーが出ず、朝起きるのが苦手とか、コーヒーが無いとエンジンがかからないとかいう人の気持ちが初めてわかりました。


バイオロジカルストレスのコンセプトを提唱したハンス・セリエの有名な本。The Stress Of Life
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妊娠中に副腎への負担が増えることには、ホルモンが関係します。胎盤で女性ホルモンに変えられるAndrogenic Steroidを作るのは副腎です。また、妊娠中に分泌量が増えるコーチゾールを作るのも副腎。そして、体内の水分の量を調節するアルドステロンは、妊娠中分泌量が3倍にもなるといわれますが、これも副腎で作られます。このような時期に、不安なことやストレスがあったり、甘いものや精製された穀物を食べていたり、カフェイン飲料を飲んでいたりすると、ただでさえ増えた需要の対応でてんてこ舞いしている副腎に更に負担をかけ、供給が需要に追いつかなくなってしまいます。具体的には、低血糖、低血圧、エネルギーの低下などの症状や、低血糖によるつわりなどにつながることもあります。

ここで大きなキーになるのが、タンパク質です。副腎シリーズその③の記事で、タンパク質と脂質の消化不良が血糖値を激しく上下させ、副腎に負担をかけるという話をしましたが、それとはまた別のメカニズムでも、コーチゾールやアルドステロン(上記)の需要は、日々の食事から入ってくるタンパク質が足りなければ足りないほど増えます。要するに、胃酸や胆汁の分泌に問題があり、タンパク質をきちんと消化・吸収できない人が妊娠すると、人一倍副腎への負担が増えるということなのです。また、妊娠中に足がむくむのも、カルシウムや鉄分が欠乏するのも、足がつるのも、血圧が上がるのも、甲状腺の問題が出てくることにも、消化できないことによるタンパク質不足が大いに関係しています。「妊娠中にはタンパク質の摂取量を増やしましょう」、ということは一般的にも言われますが、もともとタンパク質をきちんと消化できない人が単に食べる量だけを増やすと、かえって体内のごみの量を増やし、色々な問題を引き起こすこともあります。

副腎疲労のお母さんの子供は、生まれた時から副腎が疲れています。妊娠前から消化器官を強くして、タンパク質・脂質不足を克服し、甘いものや白い穀物やカフェインを控え、副腎を強くしておくことがいかに大切か、おわかりいただけたでしょうか? 

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