2012年9月25日火曜日

避けるべき食べ物 2 小麦

1970年代に予想された世界的人口の急増と食糧不足に対応するという大義名分のもとで、ミネソタ大学の教授が中心となって小麦の品種改良が進められて来ました。遺伝子組み換えがなされたこの小麦は、現在世界で消費されている小麦の99%を占め、でんぷん質が多く、また消化されやすいという特徴を持っているため、砂糖よりも血糖値を急激に引き上げます。 急激に上昇した血糖値に反応して、すい臓から大量のインスリンが分泌されるため、低血糖症を引き起こします。小麦の消費量が増えたことと、小麦自体が変えられてしまったことで、慢性的なインスリン抵抗、低血糖症、アドレナルファティーグが蔓延し、肥満、糖尿病、心臓病などを引き起こす根本的な原因となっています。

小麦に含まれる成分の中にグリアディン(グルテンの中に含まれる麦タンパクの一種)というものがあります。グリアディンはセリアック病の人は避けなければいけませんし、体全体の免疫機能を狂わす可能性があります。最近の研究では甲状腺機能低下症である橋本病(自己免疫疾患の病気で、診断が難しく、見逃されているケースは非常に多いのではないかと私は考えています)にも深いかかわりがあるとされています。また、グリアディンは過食を引き起こす特徴もあります。

さらに、小麦の中には小麦胚芽レクチンというものが含まれており、この成分は非常に胃腸にとって有害であり、胸焼けを引き起こしたり、胃腸を過敏にしてしまい、炎症を体中に引き起こす原因にもなります。

それでは、すべての人が小麦を100%避けなければならないかというと、そういうわけではありません。100%避ける必要があるのは、”グリアディン不耐症”の人で、セリアック病やグリアディンに対して抗体がある人です。つまり体内でグりアディンをうまく処理できないということです。
多くの方(一般の医者も含め)は”グリアディン不耐症”を胃腸だけの問題と捉えていますが、そうではなく、多くの自己免疫疾患病、関節、肌、脳などへの悪影響があるということも最近のリサーチでわかりつつあります。グリアディンに対する抗体があるかは検査で調べることが可能です。

グリアディンの不耐症がないとしても、小麦製品をいくら食べてもいいというわけでは決してありません。先にも述べましたように、血糖値を不安定にするため、食べすぎの弊害は計り知れないものがあります。ご存知のように、現代の日本食は小麦だらけです。病人が多いのも全く不思議ではありません。

アメリカにおいて小麦が悪いのはずいぶん認識されるようになって来ましたが”全粒のものであればミネラルや繊維が残っているから健康だ”と主張する人もいますが、まさにこれは50歩100歩で、どっちにしても食べすぎはよくありません。

何をやってもなおらない関節の痛みや、肌の問題も、小麦を食べるのをやめることによって、うそのようによくなった方は、私どもの患者様でも少なくはありません。

私どものクリニックでは年に2回、3週間デトックスを行うことを全員に勧めています。このデトックスプログラムでは肝臓や胃腸のクレンズが出来るだけではなく、小麦製品を全く食べないことによって、どれだけ小麦に反応していたのかをしらべるいい機会にもなります。3週間のデトックスをするのは少しハードルが高いと感じる場合は、2週間の小麦除去食をするのもいいかもしれません。小麦に反応しているかどうかは最低でも2週間は避ける必要があります。

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2012年9月17日月曜日

避けるべき食べ物 1 穀物

穀物を全く食べてはいけないという意味ではありませんが、現代人の穀物の食べ方は、多くの人が患う健康問題に多大な影響を与えています。

過去50年以上アメリカで作られたフードピラミッドで穀物の消費を奨励してきました、しかしその結果アメリカは前代未聞の肥満大国になってしまいました。
フード・ガイド・ピラミッド

3大栄養素の一つである炭水化物は、もちろん毎日の食生活の中に含まれている必要があります。しかし、穀物が主な炭水化物源になる必要は全くありません。野菜と少量の果物、カボチャやサツマイモなどのでんぷん質を多く含む野菜を中心に炭水化物を摂取することが望ましいのです。

精白された穀物は、繊維質やビタミン・ミネラルが取り除かれているため、白米や精白された小麦粉中心の食生活は栄養の欠乏を招きます。これは誰もが納得する理由だと思います。アメリカではこのような意識が高まる中、食品会社は全粒粉を使うことによって、あたかも健康食のように全粒粉を使ったシリアルやパンを販売するようになりましたが、健康問題は一向に解決される兆しはなく、かえって全粒粉を使った食品のほうが残留農薬などの危険性も危惧されるようになりました。

穀物における問題は、精白という食品加工だけではなく、穀物自体の特性、穀物の調理方法、摂取量にあるのです。

穀物自体の特性として、基本的に種子である穀物は消化が難しく、栄養の吸収を阻害する成分が含まれています(精白されている場合はその特徴はなくなりますが、栄養も同時に激減します)。

世界の数多くの国々は、穀物を伝統的に水に長時間さらして発芽させたり、発酵することによって、消化しやすい形に変えてから消費をしてきましたが、今はそういったことがされることもなく、パンの発酵もドライイーストで短時間に行うため、以前の自然発酵のような効果がなくなりました。

また穀物の摂取量が多すぎるというのも問題です。ぱん、ご飯、焼きそば、ラーメン、パスタ、うどん、ソーメン、ケーキ、クッキー、ピザ・・・・・現代人の食生活はどこもかしこも穀物だらけ、ましてや運動量も電化製品、コンピューター、車、バス、電車などの発達で年々少なくなり、必要以上の穀物からのカロリー摂取は、肥満だけではなく、根本的な糖代謝を狂わせてしまい、糖尿病、心臓病などの生活習慣病蔓延の最たる原因となっています。

次回は小麦粉について詳しく説明します。

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2012年9月13日木曜日

体にとって毒になる食べ物



癌、心臓病、糖尿病、アルツハイマー、鬱などは今や何も珍しくない病気になってきました。これらの問題が国の近代化、西洋化と共に変化した食生活の影響を受けていることは、誰もが認めざるをえない事実です。しかし、一般的には肉食や乳製品が増えたことだけが注目されてきました。また、医療機関での食事指導は、肉を減らし、油物を避けるようにとのアドバイスが殆どではないでしょうか。このような指導では、中には良くなる方もおられるかもしれませんが、大きな変化は期待できません。
では一体何を改善する必要があるのでしょう?
避けるもしくは量を減らす必要があるのは・・・
  1. 穀物(特に精白された小麦粉)
  2. 科学プロセスされた油(いわゆるサラダオイルと呼ばれるもの、マーガリン、ショートニングなど)
  3. 砂糖
  4. 市販の乳製品
毒とは一体何か?

毒と聞けばたいていの方は、残留農薬や食品添加物を思い浮かべるのではないでしょうか。確かに、それらの物質は極力避けていく必要がありますが、たとえ水のような体に必要な栄養素であったとしても、過剰に摂取をすれば毒になるのです。
穀物、プロセスオイル、砂糖などを少量とったとしても、死に至るようなことはありませんが、摂れば摂るほどその毒性が強良くなり、現代人が患う先に述べたような病気になるリスクが上がってしまいます。

次回からそれぞれの避けたい食品の説明をします。


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2012年9月10日月曜日

健康診断では正常なのに、どうしてこんなに体の調子が悪いの?




血液検査、心電図、MRIなどを行なっても、全く異常が見つからないのに、体のいたるところに不調を感じている人が非常に多いですね。 「検査結果がすべて異常なしであれば、病気じゃないってことでしょ、でも何故こんなに体の調子が悪いの?!」というのが、医者にとっても、患者にとってもしっくりこないとこではないでしょうか。西洋医学的には、診断がなければ治療も存在しないわけですから、検査結果がネガティブでも症状がある場合は、症状をもみ消す、イタチの追いかけっこが始まるわけです。このような”治療”は根本原因を解決するどころか、かえって問題を深刻化させることが多々あります。

まず、私達が気づかなくてはいけないのが、病気でなければ健康という方程式は全く成り立たないということです。また、症状がないということが健康というわけでもありません。むしろ、症状があることは体の正常な反応であり、極端なことを言えば、糖尿病も心臓病も一部の例外を除いては、体の正常な反応の結果なのです。

私達にとって都合の良くないもの(痛みや、不快感などの症状)は悪で、そうでないものは善であると解釈するのがそもそもの間違いなのです。体が基準にしている尺度は恒常性と言われるもので、生命維持を可能にしているのは、体が恒常性を常に保とうとしているからなのです。 恒常性とは簡単に言えば体内のバランス維持機能とでもいえばいいのかもしれません。体は体中で起きている数えきれないほどの生理的機能を調和を持って維持しなくてはいけません、それができる事によってはじめて健康が可能になるのです。すなわち、病気とは恒常性維持がすみやかに行なえなくなった状態のことであり、症状の有無ではないのです。

例えば、熱。 一般的には熱が出れば、解熱剤を飲むわけですが。熱が出ることにはもちろん理由があるわけで、熱を薬で下げることが体にとって最善のことなのでしょうか?体が熱を上げる理由は、多くの場合、新陳代謝を上げ、白血球の働きを活発にし、ウィルスやバクテリアが繁殖しにくい状態にするために起こります。熱があれば体はだるくなり、食欲はなくなり、横になって休みたくなりますよね。しかし、多くの場合は、薬で熱を下げ、元気になったと勘違いし、普段どうりの生活を続行するため、かえって風邪が長引く事に繋がります。 症状が消えることが治ることではないのです。

糖尿病や心臓病といった生活習慣病はどうでしょうか、これらの病気は、ある日突然なるわけではありません。
日頃の生活習慣の積み重ねによって、徐々になるわけです。通常の検査で引っかかるまでには何年もの年月がかかります。しかし、そこに至るまでには、体はありとあらゆる危険信号を出しています。それらの信号は疲れ、だるさ、不眠、筋肉のこりなどといった、健康診断では全く測れないものばかりです。だからといって軽視してはいけませんし、ましてや、それらの症状をもみ消すようなことをしはいけないのです。それはまるで目隠しをして道を横断するようなものです。

も一度言います。危険信号(症状)はもみ消してはいけません。これらは私達に生活習慣の軌道修正を起こさせるための助言なのです。





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