2012年12月23日日曜日

塩を恐れる必要はありません

塩が原因で高血圧になっている人は実際は非常に少ないんですよ。

私がここで言う塩とは、本物の海塩のことで、一般に食卓で使われている塩化ナトリウムではありません。日本の塩の歴史については、赤峰勝人さんの「ニンジンから宇宙へ」という本で知りました。是非読んでみて下さい。

基本的に、体内の塩分量は副腎から出るALDOSTERONEというホルモンによって制御されているため、塩分はとりすぎれば尿から出ますし、足りなければ体から出さないようにします。

ですから、副腎が機能している限り、塩分を少々摂り過ぎても高血圧になることは考えられません。

しかし、一般に家庭、レストラン、加工食品に使われている塩(塩化ナトリウム)は全く別物として考えなくてはいけません。本来の海塩であれば含まれているミネラルが欠如しているため、摂取すればするほど体内のミネラルバランスを保つのが困難になってきます。それはまるで精白された米や小麦を食べていることと同じようなことなのです。

高品質の海塩を使い始めると、塩化ナトリウムで調理されたものを食べた時にすぐに分かるようになります。喉が異常に乾きますし、体が敏感に反応し、何かがおかしいのが感じ取ることができると思います。

巷では、減塩を奨励していますが、塩化ナトリウムの消費量を少なくすることには私は大賛成です。しかし、海塩は自分が美味しいと感じるくらいに使用されることをおすすめします。

塩はなくてはならない栄養素であることを忘れてはいけません。酵素栄養学的な観点からは、特にタンパク質の吸収に深く関わりがあり、タンパク質不足に陥りやすい女性にとっては非常に重要な栄養素となります。

高血圧になる一番の理由のはカリウム不足、つまり野菜不足ですね。それから、良質の脂質、タンパク質も血管の質を保つために必要不可欠です。

一般に言われている、高脂肪、高タンパク、塩分のとりすぎといった理由は高血圧の理由ではありません。それよりも、穀物と砂糖を徹底的に控えれば、高血圧は瞬く間に改善するはずです。ただし、脂質、タンパク質の消化がうまくできない人はまずそこから改善していくひつようがありますが・・・

塩を恐れる必要はありません、ただ品質にこだわって下さい。海塩もピンキリで、汚い海でできたものは汚染されておりかえってよくありません。

ちなみに私達が使っているのは、CELTIC SEASALTというフランス産のものです。
Celtic Sea Salt® (8 oz.) (今日もぽちっと、お願いします)
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2012年12月10日月曜日

予防の大切さ

何に関しても同じことが言えると思いますが、健康に関しては特に予防が大切ですね。

体調が悪いと感じる前から、日ごろの行いを正しておけば大きな問題がおきることはまずありません。

しかし、多くの場合、特に男性、調子が悪くてもほったらかし、症状が辛くても薬でごまかし、耐えられないほどの痛みや、不快感になるまで待っているケースが多いと思います。

ある男性が長い間体調が悪いことに自覚がありながら、仕事が忙しいのを理由にまったく健康管理を怠っていました。胃腸の調子が非常に悪く、胃薬をあめをなめるかのように毎日何度も服用し症状のみを抑えてきました。とうとう耐えられないほどの痛みになったために、病院に駆け込み検査したところ、食道がんであると診断されました。

この瞬間、初めて事の重大さに本人が気づくわけですが、このまま病院に全てを任せば、当然西洋医学ですから、手術、放射線、抗がん剤のどれか、もしくはコンビネーションで治療が進められていきます。食道がんの場合、診断後の平均余命は5年。あなたならどうしますか?

まわりに代替医療を勧める人もいましたが、本人にしてみれば、全くなじみのないものですし、いったん病院に入ってしまえば、そこの医者からのプレッシャーで、ほとんどの場合、西洋医学以外の道を選ぶことはありません。

現代西洋医学のがん治療が手術、放射線、抗癌剤に固執している限りあまり希望が持てるようなものではありません。かと言って、がん治療に関しては代替医療が特別優っているかといえばそうでもありません。

ポイントは予防なんです。残念なことに予防をどのようにして行うかを熟知できている治療者は大変少なく。なかなか数が増える傾向にありません。その理由は、一般市民の予防に対する需要があまりにも少なすぎるからなんです。現代医療も多くの代替医療もやり方に違いはあっても、症状を消すことに必死になっています。結局は両方とも対処療法なんです。

今年の10月にアメリカの新聞やニュースで取り上げられた記事の中に、”定期的に健康診断を受けているグループと受けてないグループでは全く病気になる率や死亡率に違いがない”というものがありました。しかし健康診断が無意味なのではなく、健康診断で明らかになった異常値に対しての対応が間違っているからであるとわたしは考えています。たとえ薬でコレステロールや血糖値を下げたとしても根本的な解決にはなっていないのです。次の健康診断では数字上は健康に見えたとしても、基本的な生活習慣が変わらずして真の問題解決はありえません。

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2012年11月27日火曜日

恒常性(ホメオスタシス)

恒常性という非常に大切な体内機能について説明します。

心身が健康な状態とは、体内の恒常性が余裕を持って維持できている事です。

恒常性の説明を辞書から抜粋すると・・・

”生体がさまざまな環境の変化に対応して,内部状態を一定に保って生存を維持する現象。また,その状態。血液の性状の一定性や体温調節などがその例。動物では主に神経やホルモンによって行われる。ホメオスタシス。”

国語辞典(大辞林 第3版)参照

”生物体が外部環境の変化や食物の影響にもかかわらず、体温 ・ 血糖値 ・ 血液酸性度などの生理的状態を一定に保つこと、およびその仕組み。

知恵蔵2012より参照

体内の色々なものを一定に保つために、脳や各臓器は24時間働いています。

"一定に保つ"ということは、例えて言えばシーソーをバランスさせるようなものです。



左側を体の内と外から来るストレスとし、
右側をストレスに対応できる能力としましょう。

右側にのせることができるおもりが、あらかじめたくさん用意されていれば(つまり、ストレスに対応する力が十分にあれば)、左側で何が起ころうとも対応が出来るのです。しかし、左側のおもりが増え(ストレスが増えるということ)、右側のおもりが少なくなれば(ストレスに対応する能力が低下すること)、当然シーソーのバランスを保つことが困難になり、やがて病気または死に至るわけです。


左側の体の内と外からくるストレスを具体的に例を挙げれば・・・・
温度の変化、感情の起伏、肉体的ストレス、姿勢の歪み、食事の乱れ、運動不足などなど・・・

右側はストレスに対応するための能力、体内機能のことで、これらの具体的例としては健全な消化吸収力、栄養素、健全な副腎、スムーズな解毒(リンパ、肝臓、腎臓などは鍵となる臓器)、バランスした骨格・姿勢、精神的安定などなど。

左側(ストレス)に負けないくらいの右の強さがあればいいのですが、現代人の多くは、左がどんどん重くなり、その上、右にのせるおもりも十分に持っていないのです。

このシーソーのバランスを四苦八苦しながら保っている状態の場合、ほんの些細な事でも、体調を崩したりします。

そのような方の典型的なコメントは・・・

”若い時は、出張の一つや二つ続いてもなんともなかったのに、最近はちょっとした事で疲れてしまって、なかなか回復できないんです・・・”

とか、

”昔は、スポーツをガンガンしていたのに、近頃すぐ怪我をするし、なかなかなおらないんです。。。”



体調が悪い、疲れがとれない、関節、腰、首が痛い、血糖値が高い、中性脂肪が高い、血圧が高い・・・これらはすべて、シーソーのバランスがうまくとれなくなっている状態です。

シーソーバランスをとるのに四苦八苦している状態をそのまま見過ごせば、遅かれ早かれ必ず病気になります。糖尿病、自己免疫疾患、心臓病、ガンなどは、既にシーソーバランスがとれていない状態といえます。ここまで来ると、薬の助けなしでは生命維持さえも危うくなってしまいます。しかし誤解してはいけないのは、薬は一見バランスを取り戻しているかのように見えますが、実はそうではなく、長期的に見れば更にバランスを崩すことになります。薬は副作用という大きな代償と引換に一時的に助けてくれるサラ金業者のようなものなのです。

冒頭にも書いたように、心身が健康な状態とは、体内の恒常性が余裕を持って維持できている事です。

健康管理を恒常性(シーソーバランス)を念頭に行えば、やるべきことはおのずと道が見えてくるはずなのです。

基本的には2つの柱があります。
1.右側を軽くすること(精神的、肉体的、栄養的ストレスを軽減すること)
2.左側を強めること、余裕を持たせること

この二つを行うことで、自然に体は治癒し健康になるのです。

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2012年11月19日月曜日

月経前症候群 症状 対策


月経前症候群の症状・・・

頭痛
腹痛
腰痛
疲労
胸のはり、痛み(特に走ったりすると痛い)
ニキビ
体のむくみ
夜中に足がつる
感情の起伏が激しくなる、鬱、不安症
食欲が増える
甘いものを欲する

基本的にはホルモンの関係でいろいろなことが体内で起きているわけですが・・・

症状別に説明していきます。
イライラしたり、やたらとお腹が減って甘いモノが欲しくなるのは、細胞膜のインスリンに対しての敏感度が増すため、低血糖になる傾向があるからなのです。つまり、血糖値を安定させることが出来れば、イライラや食欲の問題は解決されます。
血糖値はインスリンとグルカゴンというホルモンによって上げ下げされるのですが、それらのホルモンコントロールは視床下部で行われています。
血糖値が下がると視床下部が脳下垂体を介し副腎という臓器に働きかけてコーチゾルというホルモンを出して血糖値を正常な値まで戻そうとします。しかし副腎が弱っている場合、血糖値を安定させることがスムーズに行えなくなってしまうのです。
副腎が弱っている(副腎疲労)というコンセプトはまだまだ一般には理解されていません。なぜなら血液検査では図ることが出来ないからです。ですから、測れないものは存在しないというのが基本的な西洋医学的発想なのです。
実際は唾液検査をすれば副腎の状態は詳しく調べられますし、それ以外にも触診や問診によっても副腎がどれだけ疲労しているかを判断することは可能なのです。
イライラ、食欲が増える、甘いモノを欲するなどの症状は副腎を強めることによって改善が可能です。副腎に関してはシリーズで載せていますのでそれを参照にして下さい

次に、むくみや痛みについて説明しましょう。
体のいろんな部分がむくんだり、痛くなる理由は、生理前は血中のタンパク質とカルシウムが減少するからです。
これは、生理前に関係なく、普段から朝起きた時や、長時間座っていたりすると足がパンパンにむくむのも同じ原因です。
慢性的にむくむ人は普段からタンパク質、カルシウム不足で、生理前のみ症状が出る人は、普段はなんとか足りているが生理前はホルモンの関係で減少するため足りなくなってしまうからです。
単純にタンパク質とカルシウムの摂取量を増やすことによって解決される場合もありますが、多くの場合はそれらの栄養素の消化吸収が上手く出来ないことと深く関係しています。そのような場合は根本的に胃腸の機能を改善することが必要となります。カルシウムとタンパク質の話は 「何故、夜寝ていて足がつるのか?根本的な原因と解決法」を参照して下さい。

生理前のニキビ、吹き出物は肝臓の問題です。余分なホルモンが肝臓でスムーズに解毒出来ないために肌を介して吹き出物が出ます。特に顎のラインに出来るのが典型的な症状です。肝臓クレンズを行えば問題は解決します。デトックスの情報は妻が以前書いたブログを参照して下さい

症状別に書きましたが、どんな病気でもそうなのですが、体を全体的に診ていかなくては根本的な解決はありません。副腎、胃腸、肝臓はお互いに影響しあっており、けっして別々に治療することはできません。症状だけを薬をのんで感じなくさせるのが一番最悪のやり方で、犬が自分のしっぽを追いかけるようなもので、いつまでたっても問題は解決しません。

また、今回触れませんでしたが月経前症候群はストレスや脂質代謝とも深く関係があります。一度にすべてを説明できませんが、月経前症候群のような問題は体質だからとあきらめずに、生活習慣全体をじっくりと改善することが一番重要といえるでしょう。必ず良くなりますよ。
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2012年11月13日火曜日

インフルエンザワクチン

最近のニューヨーク・タイムズにインフルエンザワクチンに関する記事がありました。

ワクチンが有効なのは若い世代の人だけで、65歳以上の人にはほとんど効果なしということでした。米国では毎年3000から49000の人(非常に幅が広いですが・・・)がインフルエンザで死亡しますが、死者の90%以上は年配の方々で、インフルエンザワクチンが効かないグループです。

ワクチンが若い世代の層に効くといっても、仕事を半日休まなくて済む程度で、入院などに至るようなケースはワクチンを摂取していても、していなくても変わりがないとのこと。

結論はインフルエンザワクチンの意味など殆ど無いといいうこと。

このような統計や研究は何年も前からあるのですが、悲しいかな、殆どの場合、真の情報はなかなか一般市民には届かないんです。

なぜ今回ニューヨーク・タイムズがこのような記事を出したということは判りませんが、かえって不気味に感じるのは私だけでしょうか?


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2012年11月4日日曜日

ヒーリングはアート

カイロプラクティックの大学に在学中、”カイロプラクティックには科学、哲学、芸術(Science, Philosophy, Art)の三要素がある”ということを何度もきかされていましたが、卒業して10年目にしてようやく、芸術(Art)的要素の意味がわかってきたような気がします。

日々色々な患者様と接する中で感じるのが、一人ひとりユニークで、誰一人として典型的なパターンにきれいに収まる人などいないということですね。

科学(Science)は私達に多くの知識を与えてくれますが、教科書どうりのケースなど存在しません。ですから、料理のレシピのようにはいきません。個々のケースを学んだ知識を駆使し、絡まった糸をほどくように接していかねばなりません。そこで芸術(Art)が必要になるわけですね。

全てのケースには、精神的要素、構造的要素、栄養的要素があり、全てが全てに作用し影響しあっています。本当に人の体はダイナミックですね。

カイロプラクターという仕事が最近益々楽しくなって来ました。この仕事が与えられたことを私は心から感謝しています。




2012年10月31日水曜日

飽和脂肪酸を怖がる必要は全くありません






飽和脂肪酸が心臓病を引き起こすというのは全くのウソ。上の表を見て下さい。飽和脂肪酸を多く摂るj国(緑の字)はそうでない国(赤い字)と比べると心臓病の数はずいぶん少ないんですよ。

飽和脂肪酸は心臓病を防ぐだけでなく、健康を保つ上で幾つも大切な働きをしています。

  1. ホルモンや細胞膜の原材料である。
  2. βカロチンがビタミンAに変換されるために不可欠。
  3. 各種ミネラルの吸収に不可欠。
  4. ビタミンA,D,E,Kの運搬に不可欠。
  5. 骨の形成の過程において飽和脂肪酸は不可欠。
  6. 肝臓をアルコールや薬のダメージから守る。
  7. 正常な肺機能に飽和脂肪酸は不可欠。
  8. 脳の大半は飽和脂肪酸である。
  9. 健全な免疫力維持に飽和脂肪酸は不可欠。
このような事実は生化学的に十分に理解されているのにもかかわらず、飽和脂肪酸だけではなく不飽和脂肪酸も含め脂肪に関する世間の情報はいちじるしく間違っており、混乱しています。
脂肪は3大栄養素の一つであり、脂肪は体の正常な機能になくてはならない栄養素であることを私達は忘れてはいけません。

低脂肪や無脂肪といったうたい文句がいかにも健康的な言葉のように使われているのも、誤解を招いている一つの原因でしょう。

油ものがもともと苦手な人や、歳をとるごとに油ものに興味がなくなったり、食べると気持ち悪くなったりするのは消化力が低下しているのが理由で脂質が悪いわけではありません。(当然、酸化した古い油で調理したものは気分が悪くなりますが・・・)。油ものが苦手だったり、避けている人、又は自覚症状がなく油ものは普通に食べていても消化吸収ができていない人、理由はどうであれ、脂質不足の人は乾燥肌であったり、血圧に問題があったり、不妊であったり、流産を繰り返したり、ホルモンバランスが悪かったりといろいろな問題が出てくる可能性があります。

特に女性は胆汁の流れが悪くなる傾向があるので、脂質の消化吸収が上手く出来ない人が多いですね。女性に多い慢性の肩こり、こめかみが痛む頭痛、めまい、抜け毛、手足の震えなどは油切れの典型的な症状です。心あたりがある人は、酵素で胆のうの流れと胃酸の分泌を改善し、消化力を向上させ、良質の油を恐れずにとることが重要です。

脂質が正常に消化吸収されエネルギーとして効率良く使うことが出来れば、太るどころか、エネルギーに満ち溢れ、脂肪をかえって燃やします。ちなみにカルニチンが脂肪燃焼に役立つのは、カルニチンは脂肪酸をミトコンドリアに誘導しエネルギーとして燃焼されるのを助けるためなのです。
また、ココナツオイルやバターに多く含まれる短鎖脂肪酸はカルチニンなしでもミトコンドリアに入っていくため脂肪燃焼には最適です。

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