2013年5月7日火曜日

骨折と骨粗しょう症薬

フォサマックスやボナロンなどのビスホスホネート製剤を骨粗しょう症患者に処方するのが一般的ですが、それらの薬を長期に渡って使用している患者に骨折が起きやすいことが明らかになってきました。骨は、破骨細胞によって骨が破壊され、その刺激を受けて、造骨細胞が新しい骨を形成します。しかし、ビスホスホネート製剤は破骨細胞により骨質が破壊されるのを阻害するため、骨密度の減少と骨折は一時的には防げるのですが、結局古い骨がたまってくるので、7、8年もとりつづければ、体中の骨は古い骨だらけで、もろくなってしまいます。

つい先日も、転んだだけで、指の骨を骨折した60代の女性が来られましたが、7年間ビスホスホネート製剤をのんでおられました。

アメリカでは、この手の薬が導入されたのが日本よりも早いので、長期服用からの骨折が数多くレポートされています。5年摂取をしてしばらく服用を止めるのが当たり前になりつつあります。(根本的な解決とは程遠いですが・・・・)

本当の解決策とは何か?

骨粗しょう症の人は運動を増やし(特に負荷がかかる運動)、骨の形成に必要な栄養素を食べ、消化、吸収できるようにしなくてはいけません。

骨粗しょう症と言えば皆さん口をそろえてカルシウムが必要と考えていますが、カルシウムサプリを摂取するだけで、骨粗しょう症が防げるのであれば、今頃だれも、骨粗しょう症になる人はいないはずです。

カルシウムは確かに骨形成に必要ではありますが、多くの人は吸収が効果的に出来ていません。カルシウムを吸収するためには胃酸が十分に分泌されている必要があります、なぜなら、カルシウムは酸性の環境でなければ腸壁から吸収されないのです。(胃酸を止める胃薬の弊害のひとつです)。

骨の形成においてカルシウム以上に重要なのはタンパク質です。これもまた、胃酸の分泌が少ないと、消化、吸収することが出来ません。

年配の人のほとんどは胃酸が十分に分泌されていません。一般の病院で胃酸過多と診断されて、胃酸を止める薬を処方されたけれども、薬を飲むことに抵抗がある人たちが、私のクリニックに訪れます。この人たちが実際どれだけ胃酸が分泌されているか検査を行った場合(これは任意の検査でほとんどの場合検査をするまでもなく、胃酸が出てないかどうかは、問診と触診でわかります)ほぼ100%胃酸の分泌は不十分であるという結果が出ます。

結論としては、運動量を増やし、食事改善と共に消化吸収を強くすることによって、骨粗しょう症は簡単に防ぐことが出来ます。


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