2013年2月17日日曜日

日経新聞に出た低血糖症の記事


うつも食べ方が原因だった!? 心を蝕む 「低血糖症」の怖さ
日経おとなのOFF
2012/7/25 6:30
ニュースソース
日本経済新聞 電子版
 うつに悩む人が増えている。原因はストレスや睡眠不足だけでなく、食べ物かもしれない。心と食べ物との関係について、栄養療法によって精神疾患を治療している、新宿溝口クリニック院長の溝口徹さんに聞いた。
 突然イライラし、不安感を覚える、やる気が起きず会社に行けない、急に眠くなる──。もしあなたがこんな症状に悩まされて精神科を受診すれば、「うつ」と診断される可能性が高い。その原因が、実は食べ物だといったら驚くだろうか。「うつ」症状の裏には、食生活に由来し、心を蝕(むしば)む 「低血糖症」が隠れているかもしれない。
血糖値をコントロールできない「低血糖症」
 低血糖症とは何か。その名前から「血糖値が低いこと」と誤解されがちだが、「血糖値を調節できず、安定した血糖値を維持することができない」病気だ。 食後、血糖値が緩やかに上がって、緩やかに下がり、3~4時間後に空腹時とだいたい同じ値になるのが正常の推移。対して、低血糖症には、食後に血糖値が急激に上がって空腹時を下回るまで急激に下がる、ずっと低い値で推移する、乱高下を繰り返す──という3つの典型的なパターンがある。
説明: http://www.nikkei.com/content/pic/20120725/96958A9C93819499E0E6E2E28B8DE0E6E2E5E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2-DSXZZO4409140024072012000000-PN1-18.png
 「老若男女問わず、低血糖症の人はかなり多く隠れていると思います。甘いものや炭水化物など、糖質を多く取る食生活をしている人は、誰でもその可能性があると考えてください」と言うのは、新宿溝口クリニック院長の溝口徹さん。
 本来、血糖値はホルモンにより一定の範囲に調整されている。血糖値が安定していると、精神状態も安定し、やる気や集中力のあるプラスの感情が自然に湧いてくる。反対に血糖値が安定しないと、イライラや不安を感じたり、急に眠気が襲ったり……と、うつと診断されるような症状が出る。
 「糖尿病予防やメタボ対策のために、糖質は控えるべきという意識は浸透しつつありますが、糖質と精神疾患についての関係はあまり知られていません。うつ病の薬を飲んでいる患者の多くが、食事を見直せばそれが必要なくなるかもしれないのです」。
健康診断の結果がAでも、低血糖症の疑いは消えない
 低血糖症が怖いのは、健康診断では判明しないところだ。空腹時血糖や、過去数カ月の平均値であるHba1cが正常でも、食後に血糖値がどう上下しているか細かくカーブを見なければ異常が分からない。新宿溝口クリニックでは、詳しい血液検査に加えて、ブドウ糖摂取後5時間にわたって血糖値を測る5時間糖負荷検査を行う。
 では、どんな兆しに気をつければよいのか。「午後は眠くて仕事が手につかない、食事を変えていないのに急に太ってきた、疲れやすい、健康診断で中性脂肪の数値が上がった──は要注意サイン。朝の目覚めが悪く、午後から夕方にかけて眠い人は夜間に低血糖になっている可能性があります」。
 下のグラフを見てほしい。1日目の夜は「不眠」なのに、2日目は「よく眠れている」。その違いはなんだろう。1日目は夕食にカレーなどを食べ、さらに乾パンと金平糖を食べて、血糖値が急激に上昇。「血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌され、その後血糖値が下がり過ぎて、睡眠中に低血糖状態に。この時間帯は、不眠となってしまいます」。
説明: 上のグラフは、46歳男性の3日間の食生活と血糖値の推移を記録したもの。グラフが大きく波打っている部分に注目したい。パンやカレーなどの糖質を食べた後は、血糖値が急激に上がり、その反動で急激に下がっている。一方、糖質制限の食事をした後は血糖値があまり上がらず、下がり方も小さい。1日目は夜間に極端に下がったため不眠になり、2日目はよく眠れている。(提供:新宿溝口クリニック)
上のグラフは、46歳男性の3日間の食生活と血糖値の推移を記録したもの。グラフが大きく波打っている部分に注目したい。パンやカレーなどの糖質を食べた後は、血糖値が急激に上がり、その反動で急激に下がっている。一方、糖質制限の食事をした後は血糖値があまり上がらず、下がり方も小さい。1日目は夜間に極端に下がったため不眠になり2日目はよく眠れている。(提供:新宿溝口クリニック)
 2日目に注目してみよう。パンやカレーを食べると血糖値が上がったが、昼食に糖質制限ランチを食べるとそれほど上がらず、夕食も糖質制限弁当を食べたため血糖値が安定。夜間にも下がり過ぎず、安眠できた。「食事の糖質を控えると、すぐに血糖値は安定する。私の講演会でも昼食に糖質制限弁当を出すと『午後の講義は眠くならなかった』と驚かれます」。
まずは糖質を控えるべき 変化はすぐ感じられる
 要は、血糖値を急に上げないような食生活を送ればいいのだが、現在の食環境はそれに逆行している。白米やパン、パスタなどの糖質は肉や魚に比べると安価で、手早くおなかを満たせる。「厚生労働省は食事全体の6割は糖質を取れと基準を出していますが、これは多過ぎます。なかには9割近く糖質を取っている人もいる」と溝口さんは指摘する。
 精製された白米や、小麦粉を使った真っ白なパンは吸収がよ過ぎて、血糖値が上がるスピードも速い。なかでも象徴的なのが砂糖だ。「もともと自然界にはなかったもの。人間の体は急激に血糖値が上がることに耐えられないのです」。
 不調を感じている人は、まず2~3週間、昼食と夕食の糖質を制限するよう溝口さんは勧める。「糖尿病の治療で血糖値を下げる薬を飲んでいる人を除いて、誰でも安全にできます」。白米やパン、甘いものを食べないで、その代わりに肉や魚、豆類を食べる。「ダイエットのために肉を食べないという人がいますが、たんぱく質はもっと取るべきです」。
 男性の場合、障害になるのは昼食だという。丼ものや麺類をやめて、総菜の多い弁当や定食に変更する。夕食で居酒屋に行くなら肉、魚、豆などを積極的に食べて、ご飯ものは頼まない。
こんな人は、低血糖症を疑うべき
□ 夜よく眠れず、日中に急に眠くなる
□ 砂糖入りの食べ物、菓子を頻繁に食べる
□ 炭水化物を取らないと落ち着かない
□ 中性脂肪の数値が高くなってきた
□ 食事を変えていないのに太ってきた
□ 年々疲れやすくなっている
□ ぐっすり眠れず、目覚めが悪い
□ 肉や魚をあまり食べていない
低血糖症は、残念ながら一般的な健康診断や人間ドック
では分からない。下記の項目に心当たりがあれば、
低血糖症の予備軍かもしれない。チェックしてみよう
 一方、女性の場合は、甘いものが手放せず挫折する人が多い。空腹時にチョコレートなどを食べると、血糖値が一気に上がる。おやつはナッツや、チーズなどのたんぱく質がいい。「甘いものを食べたくなったら体を動かしましょう」。
 食べる順序も大切だ。「懐石料理やフランス料理のイメージで食べてください」。たんぱく質や食物繊維を先に取ると、血糖値の上がり方は緩やかになる。パンを食べるなら、その前に豆乳を飲むだけでも効果的だ。
 運動も取り入れよう。「食後にすぐウオーキングするなど筋肉を動かすと、糖が使われ、インスリンの分泌が少なくてすむ。低血糖症でうつ症状がある人も、山登りをしているときにおにぎりを食べても症状が出ないことがあります」。 数日間試しただけでも、眠気ややる気の低下といった症状が改善し、快調に過ごせることを実感するはずだ。「低血糖症のほかにも、鉄や亜鉛不足でもうつ症状は現れます。食事を見直すことは、体の健康だけでなく心の健康にも直結するのです」。
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