2014年1月11日土曜日

ヴェジタリアン

かつてヴェジタリアンだった方が多く私のクリニックに来院されます。
ほぼ例外なく、彼らはタンパク質と脂質不足の症状に陥っています。

タンパク質、脂質が足りない症状とは・・・

冷え性
傷が治りにくい
関節炎
むくみ
貧血
生理痛
不妊
乾燥肌
体が硬い、特に寝起きや、しばらく座った後など
高血圧
抜け毛が多い
肩こり
腰痛
胃潰瘍
不眠症

ヴェジタリアンは最初の6ヶ月から1年ほどは調子がいいのですが、そのあとはだんだんとこれまでになかったような問題がでてきます。植物性のものから、十分なタンパク質をとることは不可能ではありませんが、難しいです。脂質に関しても、DHAやEPAは植物性のものには含まれていません。植物性のオメガ3からDHAとEPAは体内で形成できますが、効率が非常に悪く十分な量をとることは困難です。

ヴェジタリアンでなかったとしても、上記のような症状はありえるわけですが、その場合は、タンパク質、脂質を食べていても消化吸収が出来ていないということです。食物を口から入れれば後は自動的に消化吸収が行われるわけではありません。消化吸収はよく噛むことから始まり、消化にまつわる臓器(胃、腸、肝臓、すい臓など)をいたわり、健全な状態に保つことが重要なのです。臓器を健全に保つためには、動物性の食べ物のような、栄養が凝縮されたものを食べることは不可欠なのです。

しかし、いざ、動物性のものを食べようと思っても、消化器系の臓器にそれらを効率よく処理する能力が無い場合があります。特にヴェジタリアンを長期に渡って行っている方に多いのです。そのような場合は、エンザイムや、薬用ハーブを使用し、少しずつ、消化力を取り戻すことが不可欠になります。


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2014年1月10日金曜日

ブロス

ブロスとは動物の骨や野菜からとったスープのことです。われわれ日本人に馴染みがあるのは、いりこのだしや、かつおだし、鶏がらスープなどでしょう。これらは非常に栄養価が高く、特に体が弱っている状態から回復する時に極めて有効です。特に動物の骨(牛骨、豚骨、鶏がらなど)からとるブロスは、グリシン(アミノ酸のひとつ)が豊富に含まれており、胃腸の粘膜を強めます。過敏性胃腸炎、潰瘍性大腸炎などのケースにはブロスは欠かせません。

伝統的な日本食ではブロスは欠かせない食材でした。味噌汁をはじめ、ありとあらゆるスープやお吸い物のベースはブロスです。しかし、化学調味料によって手軽に同じ味が出せるようになったため、だしをとる習慣がなくなってきていることは、現代人が数多くの病に犯されている原因のひとつといっても過言ではありません。

我が家では、冬場は特に、一日中丸ごとの鶏や、牛や豚の骨を大きな鍋でことこと煮ています。
部屋の暖房にもなりますし、大切な栄養源となっています。


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2014年1月7日火曜日

腸内細菌のバランスは精神面に多大な影響を及ぼす。

友人のカイロプラクターがFaceBookに載せていたものです。


Early Gut Bacteria Regulate Happiness
June 12, 2012 — UCC scientists have shown that brain levels of serotonin, the 'happy hormone' are regulated by the amount of bacteria in the gut during early life. Their research is being published June 12 in the international psychiatry journal, Molecular Psychiatry.

つまり、幼少期に腸内細菌のバランスが悪いと、感情と深いかかわりのあるセロトニンを適切に分泌することができないということです。

体内の9割以上のセロトニンは腸内で形成されているわけですから、腸内の環境が悪ければセロトニンが上手く分泌できないのはわかりますが、幼少期の腸の状態が後のセロトニンバランスに影響を与えるとは知りませんでした。

うつ病患者が回復するためには、腸内細菌のバランスを整え、食事、消化、吸収の面に注目することは不可欠となります。これは、エンザイムセラピーを通じて、私が日々感じているところです。また、エンザイムセラピーは幼少の時から行うべきであり、いろいろな問題が発祥する前に行うことによって、真の価値が発揮できるのではないでしょうか。

2013年10月11日金曜日

コーチゾル、ホルモンバランスの鍵 2

前回に引き続き、コーチゾルの話をもう少し・・・

コーチゾルの分泌にはリズムがあり、基本的に朝は高く、それをピークにして、そこからは徐々に下降していきます。



夜はコーチゾルの分泌は低く、体はゆったりとし、体の修復が効率よく行える環境になります。そして、午前3時、4時くらいから、コーチゾルは上がり始め、朝起きる準備を始めます。午前の6時、7時、8時あたりが一番コーチゾルの分泌が活発で、頭が冴えていて、生産的に活動できる時間帯と言えるでしょう。

このリズムが正常であり、健康を保つ上では理想的な状態です。

しかし、現代人のコーチゾルの分泌リズムは、必ずしも理想的なものではありません。

昼間は、あまり元気がなくて、夜8時9時になると、頭が冴えてくるタイプの人は、コーチゾルリズムが逆転しており、夜の眠りが浅く、朝コーチゾルの分泌が悪いため朝が弱く、ホルモンバランスもよくありません。朝、コーヒーがないと目が覚めないタイプのひとは、この状態にあります。

夜にコーチゾルが高いと、体と頭が休むべき時間に、逆に元気になってしまい、睡眠が妨げられます。

結果、夜の間に、体の修復が十分に行われず、やがて体は正常な機能を失い始めます。

慢性的にコーチゾルリズムが乱れていると、特にダメージを被るのがコーチゾルを分泌する副腎なのです。

朝コーチゾルが低く、夜にコーチゾルが高くなる原因としては、

  • 日中コーヒーの飲みすぎ
  • エナジードリンクの飲みすぎ
  • 朝食を抜く
  • 夜コンピューターを長時間使う
  • 残業が多い、夜勤の仕事をしている
  • 精白された炭水化物の摂りすぎ
  • 砂糖の取りすぎ、など
リズムを取り戻す方法は、上記の原因を取り除くことと、副腎を強化することです。副腎に関しては8回シリーズで書いた過去の記事を読んでください

コーチゾルのリズムが悪く、過剰分泌が続くと、やがてコーチゾルの分泌自体が十分に出来なくなります。そうなれば、大病にかかるのは時間の問題でしょう。


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2013年10月2日水曜日

コーチゾル、ホルモンバランスの鍵

コーチゾルとはストレスホルモンの一種で、コレステロールが原材料となって、副腎という臓器で分泌されます。

コーチゾルがあるからこそ、忙しいスケジュールや、緊急を要する事態から身を守ることが出来ます。なくてはならないホルモンなのです。

しかしながら、現代社会のなかで、私達の体はコーチゾルの慢性的な分泌を余儀なくされ、その結果ありとあらゆる健康問題を引き起こす原因となっています。

コレステロールがコーチゾルの原材料であると申しましたが、コレステロールが原材料のホルモンは他にもあり、代表的なものは、性ホルモンです。

性ホルモンのバランスが崩れることによって、多くの方、特に女性は、生理痛、イライラ、頭痛、体重増加、不妊などの健康問題を患っています。

実は性ホルモンのバランスと、コーチゾルは深いかかわりがあるのです。

コーチゾルはストレスに対応するために、なくてはならないホルモンであるため、コーチゾルの分泌が非常に忙しくなると、他のコレステロールを原材料とするホルモン(性ホルモン)の分泌が後回しになります。特に黄体ホルモン(性ホルモンの一種)の分泌が減少すると、月経にまつわる多くの問題が引き起こされます。

ストレスが多い生活がひと段落すると、コーチゾルの分泌が減り、他の性ホルモンをバランスよく分泌することが出来るようになります。

ホルモンバランスは精神的ストレスのみではなく、肝臓の働き、食事、運動量にも大きく関わっています。

食事や肝臓に関しては長い話になるので、またの機会にしますが、運動に関して一言。

運動のしすぎは、コーチゾルの分泌を促し、かえってホルモンバランスを崩す結果になります。適度な運動を、朝することをお勧めします。

ちなみに、ストレスが多い人で、コレステロールが高い人が多くおられますが、ストレスが多い時に、無理矢理、薬でコレステロールを下げればどうなると思いますか?この記事の内容を理解していただければ想像がつくと思います。




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2013年8月24日土曜日

消化 - 見逃されている根本的な問題

ある40代の男性が物を運ぶ作業中、ぎっくり腰のような感じで、腰が急に痛くなりました。その日は我慢をして、何とか仕事を終えました。次の朝、腰の痛みはひどくなっていて、朝から首を寝違えたような感じにもなっていました。痛みを我慢しながら、仕事に出かけていきましたが、午前中に首の痛みが耐え難いほど辛くなったため、早退をし、その日の午後に診療に来られました。

話をくわしく伺うと、胃腸の調子はいつも悪く、胸焼けがひどいため、病院で胃酸を押さえる薬を処方されて一ヶ月ほど飲んでいました。首を寝違えることはしょっちゅうで、腰の痛みは慢性的なものだそうです。

また、数週間前に虫に足を刺され、足がはれ上がってしまったため、病院に行ったところ、抗生物質を処方されて飲んでおられました。

胃腸の弱さ、胸焼け、慢性の腰痛、首の寝違え、虫刺されで足がはれ上がるなどの、一見、関係のない複数の問題のように見えますが、これらの問題は全て繋がっています。

慢性の胃腸の弱さは万病の根源です。食べたものがしっかりと消化、吸収されていなければ、新しい細胞や組織又は臓器を健全に保つことができません。胃腸の機能が落ちている状態が長く続けば、体が弱ってくるのは当たり前のことです。

胃腸の調子が悪く、胸焼けや胃痛がある場合、病院にいけば、間違いなく胃酸を抑制する薬が処方されます。

この行為は、もともと弱っている胃腸の働きを、さらに低下させることになります。
(このことに関しては、この記事を是非読んでください)。

症状的に、胸焼けや胃痛は一時的には改善されたかの様に見えますが、実際は消化機能低下という大変大きな代償を払っているのです。

胃酸を押さえてしまうことの弊害は挙げればきりがありませんが、この男性の場合は、正常な筋肉の働きに必要なもろもろのミネラルが、胃酸が欠落することによってまともに吸収されず、完全にバランスを失った状態なのです。(夜中に足がつることの原因のひとつです)。

抗生物質を乱用することも、腸内バクテリアのバランスを崩してしまいますので、更に消化、吸収の働きを低下させます。

慢性的に胃腸が悪く、体への栄養補給があまりよくないことが原因で、普段から腰痛や、頻繁に起こる寝違え、免疫力低下(今回、虫に刺されて腫れ上がったのもこれが原因と推測します)などが起きているのです。そこで更に、胃酸を押さえて、抗生物質を体に入れれば、更に体の調子がおかしくなることは当たり前です。

私達の体は、食べたもので出来ていますし。食べ物に含まれるエネルギーをつくり、痛んだところを修復し、常に新しい細胞を作り、老廃物を同時に排泄しています。この生命の営みの基本になるのが、食事です。

食べたものがいかに速やかに消化、吸収され、老廃物を体に溜めずに排泄できるかどうかが、健康維持に関して言えば、これより大切なことはないでしょう。

しかし残念なことに、現代医学では、病名を付けることと、症状を追いかけることに気をとられ、生命の営みの根本を見つめることを忘れているのです。


このケースから学べることは、胃腸機能低下が原因で起きている問題が、いかに見過ごされているかということ。また、個々の症状だけを見て、それに対する一時的な対症療法を繰り返すことは、まさに”木を見て森を見ず”ではないでしょうか。

このケースがどのようになっていくかは、今度また書きます。

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2013年8月18日日曜日

エナジードリンク

アメリカで有名なエナジードリンクにRed Bullというものがありますが、成分は日本で売られているもの(リゲイン、タフマン、リポビタンDなど)とほぼ同じです。

これらのドリンクの基本成分は、カフェイン、糖分、合成ビタミンB群、タウリン、イノシトール、高麗人参などです。

これらの成分は急激に血糖値を引き上げ、体を交感神経優位にし、無理矢理エネルギーを搾り出します。

このようなドリンクを飲み、徹夜をしたり、夜遅くまで仕事をする人がいます。
本来ならば疲れていて、休息を必要としている時に、体の要求を無視し、ごまかしの生活を長期的に続ければ、必ず体は本来の機能を失い、病気へと向かいます。

手っ取り早い解決方法には必ず落とし穴あり!!

エナジードリンクを飲むぐらいであれば、消化酵素エビオス錠を飲むことを薦めます。これは即効性はありませんが、毎日飲むことによってエネルギーを作りやすい体にしてくれます。

これらの栄養補助食品には自然のビタミンB群が含まれており、エナジードリンクやアリナミン、チョコラBBなどのような合成ビタミンではありません。

合成ビタミンは石油や石炭から精製されたもので、食べ物ではありません。
補酵素や、捕因子を全く含まないため、短期間の間であれば効き目があるかもしれませんが、長期的には栄養バランスを大きく崩してしまい、その崩れたバランスを取り戻すのには時間がかかります。(長期的に飲んでいれば、まず効き目が悪くなってきます)。

一物全体食を食べるのが基本で、サプリを摂るのであれば少なくても合成ビタミンを使用していないものにする必要があります。

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