2010年8月7日土曜日

骨粗鬆症とビオフォスフォネート製剤

骨の細胞は常に生まれ変わっています。約3年で全ての骨が新しい骨と入れ替わります。この作業は毎日少しずつ行われるわけですが、破骨細胞が古くなった骨を溶かし、骨芽細胞が新しい骨を作ります。

骨芽細胞の働き(新しい骨を作る作業)が鈍り、逆に破骨細胞の働き(古い骨を溶かす作業)が先行するというのが、骨粗鬆症の仕組みです。

骨粗鬆症患者に処方される代表的な薬で、ビオフォスフォネート(フォサマックスなど)というのがあります。この薬は、破骨細胞の働きを抑制するため、古い骨を溶かす作業がスローダウンします。結果、骨密度の減少は抑えることが出来ます。しかし、古い骨がなくならなければ、新しい骨も形成されません。古い骨がいつまでも体に残ってしまうのです。副作用として、骨が腐るということが出てきてしまいます。典型的な例として、あごの骨が腐るといった症例は何件も報告されています。

私の治療現場でも、ビオフォスフォネートを飲みだして、急に体中が痛くなったケースは数件以上あります。
このような場合、私は患者さんに、以下のようにアドバイスします。

「今の時点で、骨折が起こる危険性があるほど骨密度が低下していないのであれば、運動療法と酵素療法を今すぐはじめ、半年後にもう一度検査をうけてみてはどうでしょうか。それまでは、薬をとらずにやってみたい旨を主治医の先生に相談してみてください」、と。

以前にも書かせていただきましたが、骨粗鬆症は、生活習慣の様々な問題が関係していますが、その中でも一番関係が深いのは、運動不足であると私は思います。骨が強く保たれるためには、骨が強くなければならない環境が必要とされます。運動はその環境を満たすためには絶対に不可欠です。古い骨を溶かせないようにするといった薬物治療では、健全な骨を作ることは出来ません。現在運動をほとんどしていない人は、まずは10分でも歩くことからはじめ、毎日の運動を習慣にしていきましょう。

追記 6月12日2012年

最近来られた方で、ビオフォスフォネート剤を10年服用していた方がおられました。半年ほど前にビオフォスフォネート剤の服用をやめられたのですが、その理由は、過去2年の間に大腿骨を3度骨折されたからでした。骨密度はほぼ正常の状態であっても、古い骨ばかりで出来ているので、非常にもろくなっていたのです。このようなケースがアメリカでは今頻繁に起きています。その結果、処方のガイドラインが5年服用した後に一時中断をすることになっています。簡単に骨折をするほどまで骨がもろくなるのは防げるのかもしれませんが・・・・・・発想の転換が出来ないのでしょうか??

営利目的の製薬会社でつくられるガイドラインに期待するのがそもそも間違っているわけですが・・




Jogging on a bright November morning / Ed Yourdon

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2010年8月5日木曜日

卵胞ホルモン(エストロゲン)優位になる原因

卵胞ホルモン優位状態に陥る原因として キセノエストロゲン (xenoestrogen)を説明する必要があります。キセノエストロゲンは環境中に存在する化学物質の中で、エストロゲンのような形をした化学物質で、エストロゲンとよく似た作用を起こして内分泌を撹乱する環境ホルモンです。人工ホルモン剤、プラスチック製品、PCB(ポリ 塩化 ビフェニール)汚染された大気、ダイオキシン、殺虫剤などは代表的なものです。

キセノエストロゲンは私たちの身の回りにいっぱいあります。

肉類
ホルモン剤が餌に混ざっています。成長ホルモンだけではなく、エストロゲンのような人工ホルモンも使われています。

有機栽培でない野菜や、果物
多量の殺虫剤が使用されています。

車からの排気ガス

避妊用ピル
生理不順や生理痛にも使われています。悪くなったホルモンバランスを化学物質で無理やり戻すと、一時的には症状がよくなりますが、根本的な問題は何も変わっていません。それどころか、体が薬に頼ることによって、自分の力でホルモンを調整することがなおさら出来なくなってしまい、さらに卵胞ホルモン優位状態に陥ってしまいます。長期薬物使用には必ず副作用があることも考慮しなくてはいけませんし、それらの薬物は尿に混じって最終的に河川、海に流れ出し、そこに住む魚達のホルモンバランスをも崩壊しています。

プレマリンなどの人工ホルモン剤
避妊用ピルと同じく、根本的な問題解決にはならない、血栓のリスク(29%上昇)、乳がんのリスクが上がる。


キセノエストロゲン以外の卵胞ホルモン優位状態にする原因には以下のようなものがあります。

肝機能の低下
肝臓でエストロゲンを分解できなくなります。

余談ですが、肝臓内でエストロゲンを分解するとき大量の活性酸素が出ます、また必要以上の性ホルモンは肝臓の解毒システムに負荷をかけるため、まかないきれない分は吹き出物のようにして出てきてしまうのです。十代のにきびや、生理前の吹き出物は、過剰ホルモン分泌が原因です。

精神的ストレス

肥満

食生活の乱れ
砂糖、カフェインの摂り過ぎ

質問がある方はこちらまで。
izumiwellness@gmail.com


she's fat, not pregnant / gesika22


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黄体ホルモンと骨粗鬆症

骨粗鬆症の原因として、女性ホルモンの一つである卵胞ホルモン〔エストロゲン〕低下についてはよく言われていますが、黄体ホルモン〔プロゲステロン〕の重要性がそれほど強調されていないのではないでしょうか?この分野での権威(または異端児的存在)のDr. John Leeは、卵胞ホルモンで骨密度の減少を止めることはできるが、実際、骨密度を上げるのは黄体ホルモンであると述べています。

現代の女性の多くは、閉経前から黄体ホルモンが少なく、卵胞ホルモンとの比率がよくありません。これを、卵胞ホルモン優位状態(Estrogen dominance)と呼んでいます。卵胞ホルモン優位状態は、生理痛やPMSといった問題の大きな原因の一つだといわれています。私どものクリニックでも、カイロプラクティックと酵素療法により、黄体ホルモンと卵胞ホルモンのバランスを正すことによって、生理に関する問題が改善されるケースを数多く見てきました。

おそらく、卵胞ホルモン優位状態のまま更年期を迎えると、黄体ホルモンがほとんど分泌されなくなり、骨を強くすることが大変困難な状態になるのだと思います。20台や30代の女性でも、検査をして調べると、ほとんど黄体ホルモンが分泌されていない場合が少なくありませんから、そのような女性は骨粗鬆症になる可能性が極めて高いのではないでしょうか。

卵胞ホルモン優位になってしまう原因については、次回書きます。

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2010年8月4日水曜日

精神的ストレスと骨粗鬆症(ホルモンバランスの観点から)

骨密度を正常に保つためには、体内のホルモンバランスが鍵となります。特に骨密度と関係があるのは副甲状腺ホルモン、カルシトニン、卵胞ホルモン、黄体ホルモンなどです。これらのホルモンは互いに影響しあっていまっす。

閉経後、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌が低下するため、カルシトニンや副甲状腺ホルモンのバランスも崩れ、結果的に骨密度が下がってしまいます。

閉経後にホルモンのバランスが変化するのは自然なことですが、その時期に精神的ストレスがあるとホルモンバランスの移行がスムーズに行えません。

精神的ストレスが多くなると、いわゆるストレスホルモンが多く分泌されるようになります。コーチゾルという副腎から分泌されるホルモンはその代表です。このホルモンはコレステロールから出来ています。実は卵胞ホルモンや黄体ホルモンも同じで、コレステロールから作られています。ストレスの対応に追われ、コーチゾルの分泌が忙しくなってしまうと卵胞ホルモンや黄体ホルモンの分泌が後回しになってしまいます。

ただでさえ、これらの女性ホルモン分泌が低下する閉経時に精神的ストレスは更なる低下を招いてしまい、骨密度を急激に落としてしまうのです。

年齢的に40歳台後半から50歳台は非常に忙しい年代だと思います。結婚の時期や、子育ての時期が高齢化していることも関係しているのかもしれませんね。

骨粗鬆症は生活習慣病です。一つの原因で起こるものではありません。思い立ったら吉日です。今日から無理なく出来ることを、少しずつ初めてはいかがでしょうか。

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2010年8月3日火曜日

運動と骨粗鬆症


Robot astronaut / currybet



Day 28 / mitch98000


上の二つの写真の共通点はなんでしょう?

骨に重力の負荷がかかっていません。宇宙飛行士が宇宙にいる間に、彼らの骨密度が激減するということを知っていましたか?当然、宇宙では地球上のような重力が無いため、骨にかかる負荷がなくなります。負荷が無くなり、硬くて強くある必要の無くなった骨はあっという間に骨密度を失ってしまうのです。

それと同様に、慢性的に運動量が足りない人は、普段から運動をする人と比べると骨にかかる負荷の量が低いため、骨が硬くて丈夫である必要がないと脳が判断し、骨密度が落ちてしまうのです。

私たちの体は常に一番ストレスの無い方法を用いて生命を維持しようとします。決して健康に導くようには出来ていません。この瞬間、瞬間に生命を維持することを一番に優先するのです。

つまり環境が変えれば、体も変わるのです。よい方向にも、悪い方向に行くのも、環境次第。   

食事、休養、運動、骨格、精神この五つの分野において理想の環境を整えることが出来れば、丈夫な骨どころか、健康を保つことは難しいことではありません。

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2010年8月2日月曜日

脂質の消化吸収と骨粗鬆症

せっかくとっているカルシウムがきちんと吸収されるためには、脂質の消化も大切です。未消化の脂質はカルシウムとくっついてしまう性質があるので、脂質の消化がうまく出来ない場合、多くのカルシウムは体内に吸収されずに便と一緒に出てしまいます。

脂質の消化は主に十二指腸で行われます。肝臓で作られる胆汁により乳化され、すい臓から出る脂質分解酵素リパーゼによって分解されます。脂肪の消化不良は、胆汁が出にくくなっていることに原因がある場合が多いようです。

胆汁を流れやすくするには、ウコン、パセリ、テンサイ(特に葉の部分)が非常に効果的です。

脂質の乳化を手助けするものとして、レシチンをとることもよいでしょう。ただし、レシチンには胆汁の流れをよくする働きはありません。

胆汁の流れがよくなれば、胃酸の分泌もよくなるため、カルシウムが吸収される酸性の環境を作ることにもつながります。


Tumeric / FotoosVanRobin


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2010年8月1日日曜日

骨粗鬆症(たんぱく質の消化を向上させる方法)


Sprouts at Chicago Green Market / swanksalot


さて、過去2回の記事で、たんぱく質が骨粗鬆症を防ぐためにとても大切であることをお話してきましたが、ではどうやったらたんぱく質の消化・吸収を向上させられるのでしょうか?

1.胃の問題があり、酸を抑える薬を飲んでいる場合は、薬をやめる方向にむかう。
何度も説明したように、胃酸はたんぱく質の消化に欠かせないものです。胃潰瘍などの場合に、一時的に胃酸を抑えることは、粘膜の修復を助けますが、長期に渡って飲むことは、様々な問題の原因となります。現在服用されている方は、主治医に相談しながら、そもそも胃の粘膜が傷つく原因となっている生活習慣を改め、ハーブや適切な消化酵素を利用することで粘膜を修復し、いずれは胃薬をやめる方向へ向かいましょう。

2.消化・吸収されやすい形のたんぱく質を適量とる。
生でとれるたんぱく質には、生きたエンザイムが残っています。発芽させた豆や種は、一番消化吸収されやすいたんぱく質です。乾燥した状態の豆には、エンザイムの働きを阻害する成分が入っています。これは、自分の身を鳥などから守り、また、むやみに発芽しないようにするためのものです。しかし、発芽させて生命のスイッチをオンにすることで、それらの有害な成分が中和さます。それだけでなく、エンザイムやビタミンなどの栄養素が、ものの3-4日で何倍にもなります。緑豆、アルファルファなど、積極的に自宅で発芽させ、たくさん取り入れましょう。動物性たんぱく質であれば、生卵や良質の生魚が理想的です。肉を食べる場合は、エンザイムの働きを阻害するホルモン剤や抗生物質を使っていない、オーガニックの肉をとることが理想です。ひとつ、注意しなくてはならない点は、過剰摂取はかえって消化・吸収を悪するということです。足りないからといって必要以上のたんぱく質をとり続けていると、さらに欠乏状態が悪化します。なので、量より質である、ということを覚えておきましょう。

3.食べあわせを工夫する。
実は、たんぱく質と炭水化物を一緒にとると、たんぱく質の消化が悪くなってしまいます。なので、たんぱく質と一緒に大量のご飯、パン、パスタを食べることは避けましょう。逆に、一緒にとることで消化をよくするのは、生野菜です。

4.胃酸の分泌を促進する。
黒胡椒と生姜のすったものをはちみつで混ぜたものを食前に小さじ四分の一程度とること。消化を促進します。お腹があったかい感覚が感じられると思います。ただし、これは胃の粘膜がまだ弱っている時点ではすすめられません。

5.胆汁の分泌をよくする。
胆汁とは、胃の中である程度の消化がされた食べ物が小腸へと移動していく際に分泌される、脂肪の消化を助けるものです。胃で酸性になった食べ物は、アルカリ性である胆汁とすい臓から出る液によって、小腸で中和されます。しかし、胆汁の分泌が悪くなっていると、脂肪の消化が悪くなったり胆石ができたりするだけでなく、胃酸の分泌まで悪くなってしまいます。これは、小腸が胃から降りてきた酸性の消化物によって傷つけられないようにする、体の防御反応なのです。なので、胆汁の流れをよくするウコン、パセリ、てんさい(砂糖大根)などを積極的に食べましょう。また、胆汁の製造元である肝臓を疲れさせるような食生活を改めましょう。

そして、よく嚙み、ゆっくり、ゆったりとした気持ちで食べることです。

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